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相続トラブルを避けるための遺言書の重要性

  • 執筆者の写真: 和久 眞山
    和久 眞山
  • 4月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:3 日前

相続をめぐるトラブルは、「うちは財産が少ないから大丈夫」「家族仲が良いから心配ない」と思っているご家庭でも、実際には起こり得ます。預貯金の額にかかわらず、相続人にはそれぞれ法的な権利があります。その主張の行き違いから、親族間の関係が悪化してしまうケースも少なくありません。


本来であれば支え合うはずのご家族が、相続をきっかけに不信感を抱くような事態は、できる限り避けたいものです。そのために有効な手段のひとつが「遺言書」です。ご自身の意思をあらかじめ明確にしておくことで、残されたご家族の負担や不安を軽くし、相続手続きを円滑に進めることが期待できます。


1.人生の後半に考えたい「遺言書」という備え


人は人生の後半を迎えると、これまでの歩みを振り返るとともに、これから先のことについて深く考えるようになります。ご自身の人生、家族への思い、そして子どもたちに何を残したいのか――様々な思いが巡るものです。


しかし、人の命はいつ何が起こるか分かりません。突然の出来事により、思いを伝える間もなく亡くなってしまうことも、現実に起こり得ます。そのような場合に備え、あらかじめご自身の意思を「記録」として残しておくことは非常に重要です。特に、ご自身が亡くなった後の財産の分け方については、生前の意思を明確にしておくことが、ご家族を守ることにつながります。


2.相続トラブルはどのご家庭にも起こり得ます


相続は、多額の財産がある場合だけに問題が生じるものではありません。たとえ預貯金が多くなくても、相続人には法的に相続する権利が認められています。そのため、各相続人が自身の権利分を主張することで、結果として親族間で紛争に発展してしまうケースが少なくありません。


「長男だから多くもらうべきだ」「介護をしてきたのだから、その分を考慮してほしい」といった感情も絡み合い、話し合いがこじれてしまうこともあります。本来、家族であるはずの人々が、財産をめぐって争う事態は、誰にとっても望ましいものではありません。こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、生前のうちにご自身の考えを整理し、形にしておくことが大切です。


3.遺言書でご自身の意思を明確にしておく意味


相続に関するトラブルを防ぐために有効な手段が「遺言書」です。遺言書を作成することにより、以下のようなご自身の意思をはっきりと残すことができます。


  • 誰に、どの財産を、どのような割合で相続させるのか

  • 特に配慮したい家族がいる場合、どのように考えているのか

  • お世話になった方への感謝の気持ちを、どのような形で示したいのか


遺言書があることで、残されたご家族は「故人はこう考えていたのだ」と理解しやすくなり、相続手続きを進める際の道しるべにもなります。結果として、相続人同士の話し合いがスムーズになり、無用な争いを避けることが期待できます。


4.主な遺言書の種類(自筆証書遺言と公正証書遺言)


遺言書には、主に次の2つの方法があります。


① 自筆証書遺言


ご自身で作成する遺言書です。用紙やペンがあれば作成でき、費用を抑えられるというメリットがあります。一方で、法律で定められた方式に従っていないと無効になってしまうおそれがあるほか、以下の点には注意が必要です。


  • 内容があいまいで解釈が分かれる

  • 保管場所が分からなくなる

  • 紛失や改ざんのリスクがある


② 公正証書遺言


公証役場で、公証人と証人の立会いのもと作成する遺言書です。法律の専門家である公証人が関与するため、方式の不備による無効のリスクが低く、内容の確実性が高いことが大きな特徴です。また、原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんのおそれが少なく、相続手続きの際にも安心して利用できます。費用はかかりますが、「確実に遺言を残したい」「相続人同士の争いをできるだけ避けたい」という方には、公正証書遺言を検討されることをおすすめします。


5.遺言内容を確実に実現するためのポイント


遺言書は、作成しただけで安心してしまいがちですが、「確実に実現されること」が何より重要です。せっかく遺言書を作成しても、その存在が誰にも知られていなければ、内容が実行されない可能性もあります。そのため、次のような点にも配慮しておくと安心です。


  • 遺言執行者を定めておく

  • 信頼できる家族や関係者に、遺言書の存在や保管場所を伝えておく

  • 高齢期には、見守りや連絡体制を整え、必要に応じて専門家と連携しておく


特に遺言執行者は、遺言の内容を具体的な手続きに落とし込んでいく役割を担います。相続人の一人を指定する場合もあれば、専門家に依頼する方法もありますので、ご自身のご家族の状況に合わせて検討されるとよいでしょう。


6.遺言書に関するご相談について


「遺言書を作った方がよいのか分からない」「どの方式が自分に合っているのか知りたい」「家族の状況が少し複雑で、どう書けばよいか不安だ」――このようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。


当事務所では、遺言書の作成に関するご相談をお受けしています。ご家族構成やこれまでの経緯、ご希望などを丁寧にお伺いしながら、できるだけ分かりやすい形で整理し、適切な方法をご提案いたします。


「今すぐ遺言書を作るかどうかは決めていない」という段階でも構いません。まずは情報を整理し、ご自身やご家族にとって納得のいく形を一緒に考えていきましょう。


7.まとめ


遺言書は、相続トラブルを未然に防ぐための重要な手段です。ご自身の意思を明確にすることで、残されたご家族の負担を軽減し、円滑な相続手続きを実現することができます。高齢者の方々が安心して人生の最終章を迎えられるよう、ぜひ遺言書の作成を検討してみてください。私たち行政書士眞山和久事務所は、法務と福祉の両面からサポートし、地域で一番頼られる存在を目指しています。困りごとを抱える方々に寄り添い、未来への安心を形にすることを目指しています。

 
 
 

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